外食産業の動向およびユニークな人材雇用対策

以前と比べて、より多くの人々が旅行や外食などの余暇活動にお金を使うようになっています。そしてこの消費者需要の上昇が、飲食業や接客業に新たに何千という求人を作り出しているのです。一般社団法人 日本フードサービス協会の調査によると、昨年の外食産業市場規模は前年比の2.2%増である25兆1816億円と推計しています。飲食産業の規模の拡大は求人の上昇にもつながっていますが、雇用主にとっては、十分な数の労働者を集めることが日々困難になっており、深刻な問題となっています。

宿泊業・飲食サービス業に従事する労働者の去年の入職者数は1512.1千人*とその他の産業と比べて最も多く、急速な成長を続けています。大企業の中には、魅力的な福利厚生プランを用意することで、より多くの労働者を雇用しようと試みる企業もあり、その試みが実際にうまく機能している事例もあるのです。

ユニークな試みをしている企業

ふぐ料理専門店関東圏を中心に、ふぐ料理専門店を運営する東京一番フーズは29ページにも及ぶ新卒採用サイトを開設しています。“ふぐ語”が流暢に話せる、面接時にふぐ顔をする、2次面接にはふぐを食べながらの面接など「ふぐ」にちなんだ採用を紹介しています。

外食産業ではありませんが、米菓の会社である三幸製菓も面白い取り組みをしています。日本一短いES(エントリーシート)と題した設問は、「おせんべいが好き?」「ニイガタで働ける?」の2問で、それらを答えると次のページへ進み、最後にメールアドレスを入力するだけというシンプルさです。

最後に米国のStarbucks Corporation では、「College Achievement Plan」と呼ばれる福利厚生プランを発表しました。この制度は、フルタイムとパートタイムの両方の従業員が4年制大学で教育を受ける際に、その費用を会社がサポートするプログラムです。2014年にStarbucksがこの発表してから2日後、Starbucksに対する求人検索数は、前週と比べて80%増加しました。それだけでなく、この発表から1か月以内には、スターバックスの従業員の1800人以上がアリゾナ州立大学のオンラインコースに参加したのです(当初はアリゾナ州立大学のみでこの制度は始まりました)。

このように、魅力的な採用や福利厚生プランを用意して候補者を募集するなどの企業努力が行なわれているにも関わらず、外食産業を見ると、この業界全体の需要に見合うだけの労働者を集められるまでには至っていません。

ワシントンポストのブログ「 Wonkblog」では、以下のように述べるブログ投稿もありました

「この労働者不足が継続すれば、この問題が一般に顕在化して、サービスが遅延化したり、品質が悪化したりするのは時間の問題に過ぎない。閉店を余儀なくされる飲食店も出てくることだろう。」

経済が活発化したことで、労働者に対する需要が増加し、求職者が就業機会を選り好みするようになりました。企業がオファーする充実した採用や福利厚生プランも、候補者を呼び込むための十分な施策であるとは言いきれないのかもしれません。

このブログは一部こちらのブログを翻訳した内容を掲載しています。

*:厚生労働省 平成26年雇用動向調査結果の概況より