人材関連のよくある5つの問題と正しい診断法

それが医師の診察室であろうと、ITサポートのデスクであろうと、あるいは採用システムであろうと、私たちが求めるのは「解決策」です。熱心に答えを見つけ出そうとしていても、時折、問題を見誤ることがあります。

例えば、治りの悪い風邪を引いているとしましょう。ある医師はあなたにもっと水分をとってゆっくり休むように言うかもしれません。もしかしたら、もっと踏み込んで、さらに質問をいくつかして、あなたが糖尿病かどうかを調べるために血液検査を受けさせるかもしれません。どちらの病気も治療はできます、しかし、糖尿病を風邪のように治療すれば、それは悪化するだけです。

人材の分野でも同じことが言えます。上司に「何とかできた」と見せたいがため、根本的な原因にたどり着けるような深い問いかけをするのではなく、細かい問題をその場しのぎで乗り切ることに集中することもあります。人材の問題のように見えたものは、実は状況に誤った方法で対応したがために悪化した、何かもっと深いものなのかもしれません。

人材の世界でよく見られる誤診、そして本当の問題の扱い方を見ていきましょう。

 

ファネルの問題がある

経済とオンラインの透明性の高まりのおかげで、今日の人々は応募する仕事について、より選択的になっています。彼らは「応募」ボタンをクリックする前に、会社を調査し、その価値や文化、そこで働いている人々について時間をかけて学びます。

これは、募集中の求人に対しての応募数が少なくなり得ることを意味します。しかしながら、それは必ずしも問題ではありません。理論的にはひとつの求人に対して優れた候補者が2人いれば、採用担当マネージャーには選択の余地があります。ひとつの求人について優秀な候補者が2人得られない場合、問題点はファネルではないでしょう。より多くの候補者ではなく、より質の高い候補者が必要ということがあなたの課題です。

これは多くの場合、候補者が貴社の求人に応募する理由について尋ねたとき、明確な答えを提供できなかったことに起因します。この会社があなたにとって最適だという理由は?なぜこの仕事で人生がもっとよくなるのか?このような考えに対し、回答し、コミュニケーションすることが、採用ブランドの存在意義です。あなたの本当の問題はそこにあるのかもしれません。

 

ツールの問題がある

今日、採用マーケティングチームが様々なツールがあります。複雑なソーシング、アウトリーチ、トラッキング、ディストリビューションなどのツールです。これらのツールはどれも安くはないので、企業は戦略的にどれを買うのか決めなければなりません。

しかしながら、リクルーターの多くは2%の電子メール応答率、90%の直帰率、そして無視されることに慣れてしまっているため、できるだけ多くの求職者の注意を引くように設計されたツールを探しがちです。

でも、もしあなた自身が何を言っていいのか分からないとしたら、より多くの人々とコミュニケーションを取ることの価値はいったいどこにあるのでしょう?ツールが問題なのではありません。問題は使い方です。説得力のあるメッセージを定義しまとめることは採用企業ブランディングの要であり、それによって、すでに持っているツールも強化されます。

 

「クロージング」の問題がある

「成約率」とは、あなたのオファーを受け入れる候補者の割合です。業界平均が91%である一方で、多くの企業はその受け入れ率の数字に近づくのに苦労しています。それは、企業と候補者の両方が多くの時間とリソースを投資しているにも関わらず、結果がほとんど得られていないことを意味します。

解決策は?もしかしたらセールスのプレイブックを取り出して、リクルーターと採用担当マネージャーに成約方法を教え、「フューチャーペーシング」や「希少性強化」などのテクニックを教えてくれるコンサルタントを招くかもしれません。

しかし、おそらく、問題はあなたが急いでクローズしようとしていることです。(その会社に入る)「理由」を届けるのを忘れていませんか?候補者がその仕事が彼らのキャリアパスや個人的な満足感への一歩だと思ってくれたら、クロージングするのはあなたではありません。候補者の方が雇用契約を成立させようとしてくれます。

 

口コミの問題がある

雇用企業の口コミサイトについては好き嫌いが分かれます。内部の事情をもっと知りたいと思う候補者とコミュニケーションできる場所として気に入ることもあれば、人々が会社の不完全さを公開していることに不快感を覚えることもあります。

しかし、職場レビューには見た目以上の内容があります。評価スコアは実際にあなたの会社が候補者の期待をどの程度満たしているかを反映しています。例えば、銀行業界は激務で知られますが、銀行大手のHSBCは期待を設定しそれに応えているためIndeedで4.0の評価を得ています。候補者は今から踏み入れる場所に何を期待するのか分かっていて、その会社について十分な情報を得た上での選択を行えるのです。

評価スコアが3.1だったとしても、4.1の企業より分の悪いところに置かれたと思わないでください。候補者が何を期待できるか、そして会社が行っていることの理由を教える必要があるかもしれません。これらの話をすることで仕事に対する理解を明確にし、貴社の組織に賛同するような人々を惹きつけるコンテンツを提供するのです。

 

リテンションの問題がある

慣れというのは人間の本性です。たとえば、第二次世界大戦中のロンドンの「平静を保ち、普段の生活を続けよ」という有名なスピリット(現在、ポスターからマグカップまであらゆるものに飾られています)について考えてみましょう。

これには良いことと悪いこと両面からの影響があります。ハイテク企業はすばらしい社員特典や無料の食事に大きな金額を使う傾向があります。しかしながら、人々が段々とそれに慣れていかないわけではないですし、もっと何か出てくるのではないかと思い始めたりもするのです。

最高の企業であってもリテンションの問題に直面しています。問題は給与や社員特典ではありません。彼らがもともと心と魂を仕事に寄せていたその理由が忘れ去られ、日々の雑事で見えづらくなることがあります。

多くの企業はリテンションの問題を給与の問題とみなしていますが、それは短絡的な考え方です。気持ちに変化が無い限り、その場での昇給やボーナスは忘れ去られます。人々の心を動かすのでは3%の昇給ではなく、100%の目的意識向上なのです。

 

解決策は採用企業ブランドの向上

貴社がここで挙げられた問題のうちどれかに当てはまるなら、貴社にとっての本当の課題は採用企業ブランディングです。幸いなことにこれには明確な解決策があります。仕事の背後にある「なぜ」を定義することによって、貴社の存在意義、なぜそれが候補者にぴったり合っているのか、その仕事がいかに候補者の人生をよりよいものにするのかを示すことができます。候補者に明確な目的を提示してください。そうすれば、勤勉で協力的で長い期間働いてくれる従業員を得られます。

James Ellisは人気のポッドキャスト Talent Cast および Employer Brand Consultant をホストしています。
Twitterアカウントはこちら:@TheWarForTalent

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原文はこちら:How to Correctly Diagnose 5 Common Talent Problems